TikTokをビジネスで使う基礎知識
TikTokは2012年設立のByteDance社が運営する中国発のSNSプラットフォームです。
日本には2017年に上陸し、Z世代に人気のエンタメ系SNSというイメージが強いTikTokですが、最近では企業のマーケティングや採用活動に活用する事例も増えてきています。
今回は、TikTokを企業活動で使用する際の基本的な考え方について、初めてTikTokを使う方にもわかりやすくご説明します。
TikTokの現状
TikTokのユーザー数は2021年9月現在、全世界で約10億人、日本国内で約1,700万人といわれており、今後も増え続ける見込みです。
TikTokが日本に上陸したころ、ティーンエイジャーの女性がダンスをしている動画を使った広告が印象的だったこともあり、TikTokのユーザーは10代~20代の女性が多いように思われがちです。
しかし、SNSユーザーの消費行動の調査結果※では日本国内のユーザー平均年齢は34歳で、ユーザーの男女比は、男性が55.2%、女性が44.8%となっており、意外にも男性ユーザーの方が多いのです。
※TikTok ユーザーの平均年齢が「36歳」に上昇:博報堂のコンテンツファン消費行動調査にみる、日本におけるTikTokユーザーの実態とは(株式会社メディアジーン・DIGDAY)
娯楽としてTikTokを楽しむ男性ユーザーが増えていることや、ビジネスにTikTokを取り入れる個人や法人、団体も確実に増えてきていることもあると考えられます。
将来はECとの連携機能も
中国版TiKTokでは、EC機能とライブ配信機能が搭載されています。
インフルエンサーがTikTok内のライブ配信で商品をPRし、それを見たユーザーがEC機能を利用して商品を購入するという流れも普通になってきており、商品を提供する企業側としても新たな販売チャネルとして注目されています。
この機能は日本ではまだ実装されていませんが、他のサイトを経由することなく商品の出品や購入、決済、発送まですべての手続きを完了させることができます。
SNSとECは切り離せない関係になってきており、今後もネットショッピングで商品やサービスを購入する機会はますます増えていくと考えられています。
TikTokのアルゴリズム
TikTokで再生回数をアップさせるには、投稿した動画がおすすめ表示されることがポイントになります。
そのためには、TikTokのアルゴリズム(優先表示のロジック・仕組み)を理解した上で動画を投稿する必要があります。
動画の視聴時間
TikTokで再生回数をアップさせるには、投稿した動画がおすすめ表示されることがポイントになります。
そのためには、TikTokのアルゴリズム(優先表示のロジック・仕組み)を理解した上で動画を投稿する必要があります。
動画の視聴完了率
視聴完了率とは、動画を最後まで視聴した人の割合です。
途中で離脱することなく、最後まで視聴した人が多いほど、最後まで飽きずに見たくなるほど魅力的な内容の動画と評価されます。
TikTokでは現在アップできる動画の長さは3分までとなっていますが、視聴完了率を上げるためにも、動画は30秒以内を意識して制作するとよいでしょう。
ユーザーの反応数
「いいね」やコメントなど、ユーザーが反応した数が多いほど評価は高くなります。
コメントを多くもらうには、ユーザーが気軽にツッコめるような、気軽な雰囲気作りも必要です。
ユーザーによる動画シェア数
シェアとは、TikTokにあるシェアボタンを使い、動画を他のSNSに拡散することです。
シェアの数が多いほど、それだけ他のユーザーに共有したい動画だということで高評価につながります。
ハッシュタグチャレンジ
ハッシュタグチャレンジは、企業の広告などで作られたハッシュタグで、企業がTikTokに依頼し開催されます。
TikTokの広告主にあたる企業側は拡散してもらうことが目的ですので、ハッシュタグチャレンジに参加している動画はおすすめ表示されやすくなる傾向があります。
TikTokに慣れていない場合は、まずはハッシュタグチャレンジから取り組んでみることもおすすめです。
その他、ユーザーの視聴履歴、リピート率、視聴後のユーザーの行動などもアルゴリズムに影響していると言われています。
ターゲットと運用目的を明確にする
TikTokをビジネスで運用するには、まずは他のSNSと同じくターゲット設定と運用する目的を明確にしておくことが大切です。
ターゲットはできるだけ明確に、自社の商品やサービスを提供するにふさわしい人物像を具体的に設定しましょう。
運用目的については、TikTokはバズリやすい(多くの人に見てもらいやすい)SNSと言えますので、YoutubeやInstagram、X(旧Twitter)など他のSNSに誘導する目的で利用することがおすすめです。
他のSNSへの誘導に使う
成功事例としては、TikTokでおすすめに掲載されてバズったことで多くの人に拡散したことで、プロフィールページに設定していたInstagramに遷移し、TikTokよりも多角的で詳細な情報をえることで自社のファン化拡大に成功したというものがあります。
ユーザーと接触回数を増やすことで親近感を持ってもらうことは、ユーザーのファン化を運用目的にする際のSNS利用方法の基本でもあります。
まとめ
TikTokをビジネスで利用する際には、ユーザーと関係を築いていく一番最初の入り口の部分で利用するものと考えるとよいでしょう。
TikTokを入り口にして、そこからYoutubeやInstagram、X(旧Twitter)などに誘導し、ターゲットユーザーとの接触回数を増やしつつ、より深い情報を提供してファンになってもらうという流れで設計してみてください。
そのためには、必ずTikTokと他のSNSとはリンク設定しておく必要があります。
また、TikTokのプロフィールページでは自社に興味を持ってくれたユーザーに次の行動を促すメッセージも忘れずに明記しておきましょう。
「続きはYoutubeチャンネルで」
「Instagramもぜひみてネ」
というような形でさりげなく誘導するとよいでしょう。