ネコノミクスって何?~経済効果は2兆円超って本当?~

2025.01.30
ネコノミクスって何?~経済効果は2兆円超って本当?~

ネコノミクスって何?~経済効果は2兆円超って本当?~

近年、SNSでの猫コンテンツの人気や、猫関連商品・サービスの拡大など、猫は私たちの生活に欠かせない存在となっています。

そんな中で注目を集めているのが「ネコノミクス」という言葉。猫がもたらす経済効果を示す言葉として使われていますが、いったい、どれほどの経済効果があるのでしょうか。

今回は、「ネコノミクス」について、その背景や具体的な市場について解説していきます。

ネコノミクスの影響を実感したい方や、猫関連の市場に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

経済効果は2兆円超!ネコノミクスって何?

「ネコノミクス」とは、2012年に発足した安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクス」になぞらえた造語で、猫関連の商品やサービスが生みだす経済効果を表す言葉です。

近年、猫の飼育に必要なキャットフードやケア用品に加え、猫をテーマにした商品やサービスの需要が急増し、経済に大きな影響を与えています。

関西大学の宮本勝浩名誉教授によれば、2024年のネコノミクスによる経済効果は約2兆4,941億円に達するとのことで、これは、阪神タイガースが18年ぶりにセリーグ優勝を果たした際の経済効果(約872億円)の29倍に相当し、猫が経済に与える影響の大きさがうかがえます。

このように、猫関連の商品やサービスは年々拡大しており、SNSでの猫コンテンツの人気も後押しとなって、猫は日本経済の新たな原動力として注目されています。

猫ブームの背景

なぜ、これほどまでに猫が人気を集めているのでしょうか。その理由を3つのポイントから解説します。

生活様式の変化に合った理想的なペット

都市部での生活が主流となった現代において、猫は理想的なペットとして支持を集めています。

犬と比べて散歩の必要がなく、比較的小さなスペースでも飼うことができる猫は、共働き世帯やマンション暮らしの人々にとって、より現実的な選択肢となっているのです。

また、夜に吠える心配がある犬と比べて、猫は近隣住民への騒音トラブルが少ないという点も大きなメリットです。

癒やしを求める現代人のニーズとマッチ

ストレス社会と言われる現代において、人々は日々の生活の中で癒やしを求めています。

猫特有の愛らしい仕草や、マイペースな性格は見ているだけでも心が和み、現代人に「癒やし」を提供してくれます。

仕事や学業での疲れを癒やしてくれる存在として、多くの人々が猫との生活に心の安らぎを見出しているのです。

SNSとの相性の良さ

写真や動画の共有が日常となったSNS時代において、猫は「映える」コンテンツの代表格とも言えます。

予想外の行動や愛らしい表情を見せる猫の姿は、多くのSNSユーザーの心を掴んで離しません。

猫の動画や写真は、世界中で高い再生回数や「いいね」を獲得しており、SNSにおける重要なコンテンツの一つとなっています。

猫に関連した商品やサービスはどんなものがある?

ネコノミクスがもたらす経済効果が拡大するなか、実際にどのような商品やサービスが展開されているのでしょうか。

猫に関連した市場は日々進化を遂げ、私たちの生活に密接に関わるアイテムやサービスが次々と登場しています。

ここでは、猫関連の商品やサービスをいくつか紹介していきます。

キャットフードや猫用品

猫に関連する商品として最も基本的なものが、キャットフードや猫用品です。

最近では、猫の健康志向が高まるなかで、プレミアムフードや無添加のおやつといった、質の高い商品の需要が急増しています。

また、猫用品にも進化が見られ、デザイン性の高い食器やベッド、キャットタワーなど、インテリアとしても楽しめる商品が次々と登場しています。

飼い主の暮らしに調和するような洗練されたデザインの製品が人気を集め、実用性だけでなく、見た目にもこだわる飼い主が増えているのです。

医療・保険サービス

ペットとしての猫の位置づけが「家族の一員」へと変化するなか、猫に対する医療や保険への関心も高まっています。定期的な健康診断や予防接種はもちろん、最近では高度な医療技術を提供する動物病院も増加しており、猫の健康管理が重要視されています。

また、突発的な病気やケガに備えたペット保険への加入も一般的になりつつあり、猫向けの保険市場も着実に拡大しています。

猫カフェ

猫を飼えない人でも猫と触れ合える場所として人気を集めているのが「猫カフェ」です。都市部を中心に展開している猫カフェは、仕事や学業で疲れた人々に癒やしの場を提供し、利用者を増やしています。

最近では、保護猫の譲渡会を定期的に開催する店舗も増加しており、新たな猫の譲渡の場としても注目されています。

グッズやコンテンツ

猫をモチーフにした雑貨やアパレル商品も、成長を続ける重要な市場です。文具や食器、アクセサリーなど、猫に関連する商品は多岐にわたり、多くの猫ファンの心を掴んでいます。

また、猫の写真や動画を使用したコンテンツビジネスも拡大しており、写真集や動画配信など様々な形で展開されています。SNS上で拡散される猫コンテンツの人気が、市場の成長を一層促進しているのです。

猫向けサービス

キャットシッターやねこ専用のペットホテル、猫用のサロンなど、猫に特化したサービス業も近年急成長しています。特に、広々とした個室で猫を預かるサービスや、個々の猫の性格に合わせたきめ細やかなケアを売りにする猫専用ホテルが増えてきています。

さらに、猫と一緒に泊まれるホテルも続々と登場しており、ペット用の食事や浴衣のレンタル、ルームサービスなど、猫と飼い主が共に楽しめる贅沢なサービスが展開されています。

こうしたサービスは、猫を飼う人々にとって、新しいライフスタイルの一部となりつつあるでしょう。

まとめ

2兆円をも超える驚異的な経済効果をもたらすネコノミクス。その背景には、現代の生活様式や価値観の変化、SNSの普及など、様々な要因が絡み合っています。

今後も猫関連市場は拡大を続けると予想され、新たな商品やサービスの登場が期待されます。2月22日の猫の日を機に、改めて私たちの生活に癒やしと活力をもたらしてくれる猫たちの存在価値を考えてみてはいかがでしょうか。

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